英語で「13時から16時の間に」や「この時間帯のどこかで」といった時間の幅を表したいとき、どんな表現を使っていますか?between A and Bやfrom A to Bなどの表現がすぐに思い浮かぶと思いますが、そのニュアンスの違いや他の表現についても紹介します。
between A and B:〜から〜までの間
最も基本的で使いやすい表現です。
The devices will be restarted between 20:00 and 21:00.
(機器は20時から21時の間に再起動されます)
日常会話からビジネスまで幅広く使えます。
from A to B:〜から〜まで
「from … to …」も「between」とほぼ同じ意味ですが、時間の始点と終点をより意識させる表現です。
The meeting will run from 8:00 to 9:30.
(会議は8時から9時半まで行われます)
「〜にかけて続く」印象を持たせたいときに便利です。
ちなみに、「だいたい~時から~時まで」と言いたい場合に、aroundやaboutを付けて、around between 12:00 and 13:00 とか、about from 12:00 to 13:00 とか使いそうになりますが、これは不自然になります。なぜ不自然なのかというと、 “around”や”about” は本来「一点」を中心とする言葉だからです。つまり、around 12:00 のように1つの時刻に適用するのは良いのですが、between A and B やfrom A to B など時間幅を示す表現に、”around”や”about” をつけると焦点がぶれてしまうのです。
では、「だいたい~時から~時の間」と言いたい場合は、どういえば良いのかというと、roughlyを使えばOKです。roughly between 12:00 and 13:00とすることで、「だいたい」というあいまいさを強調しつつ時間的な幅を伝えることができます。
sometime between A and B:〜の間のいつか
時刻が明確に決まっていないときに使います。
The technician will arrive sometime between 10:00 and 11:00.
(技術者は10時から11時の間のどこかに到着します)
カジュアル〜ビジネスで使えますが、もちろん正確さが求められる場面では避けましょう。
within the window of A to B:〜の時間枠内で
ITやシステム運用の場面でよく見かける表現です。「window」は比喩的に“時間の窓”、つまり「限られた時間帯」を意味します。
The update will be completed within the window of 1:00 AM to 3:00 AM.
(アップデートは午前1時から3時の時間枠内で完了します)
技術的なお知らせや通知文で頻出する表現です。
「window」は、もともとの意味はもちろん「窓」ですが、ビジネスやITなどの分野では 「ある限られた時間や機会の枠」 を比喩的に「window」と呼ぶようになりました。窓(window)は開いている間だけ外とつながります。これを時間枠にたとえて、「window」が使われるようになりました。
英英辞典などでは、window (noun)= a period of time during which something can happen「ある物事が起こる可能性のある限られた時間枠」と説明されています。
a maintenance windowで「 メンテナンス作業が許可されている特定の時間枠」などと使われたりもします。
in the time frame of A to B:〜の時間枠内で
「within the window」と似ていますが、ややフォーマルな響きがあります。プロジェクト管理や報告書などで使われることが多いです。
All tasks must be done in the time frame of 13:00 to 15:00.
(すべての作業は13時から15時の時間枠内に完了させなければなりません)
anytime between A and B:〜の間ならいつでも
「いつ起こるかわからないが、その時間帯内には起こる」というニュアンスです。カジュアルな会話や非公式な場面で使いやすいです。
You can come anytime between 14:00 and 16:00.
(14時から16時の間なら、いつ来てもいいですよ)
by A / no later than A:〜までに
時間の幅というより、「終了の期限」を示す表現です。
Please finish the work by 18:00.
(18時までに作業を終えてください)
You must arrive no later than 7:00 PM.
(午後7時までに必ず到着してください)
締切や納期に関する話でよく使います。
時間の幅を表す表現は、単語の選び方ひとつで伝わる印象が変わります。
特にビジネスや英語でのシステム通知では「正確さ・曖昧さ・フォーマル度」の調整が大切です。
用途に応じて、今回ご紹介したフレーズをぜひ使い分けましょう!